LabVIEW に AI がやって来た! (5)~ NI Nigel™ AIアドバイザの設定検索支援を体験してみる

 こんにちはドルフィンシステムの笹生です。


今回はNI Nigel AI アドバイザ関連の記事の続きで NI Nigel に「LabVIEW環境で特定の設定またはダイアログボックスの検索を支援する」機能を体験してみる記事です。

使うためのセットアップや準備などは過去の記事を参考にしてください。

まず、「LabVIEW環境で特定の設定またはダイアログボックスの検索を支援する」という機能自体が私にはピンとこなかったので、いったいこの支援は具体例ではどうのようなことなのか Nigel に以下のプロンプトで直接聞いてみることにしました。

Nigelさん、あなたの得意な事として、「LabVIEW環境で特定の設定またはダイアログボックスの検索を支援する」機能があると思いますが、具体的にどのようなことができるのか例を示して下さい。

以下の様に回答をしてくれました。 

ーーーーーー Nigel の回答 ーーーーーーーー
はい、LabVIEW環境で「特定の設定」や「ダイアログボックス」を探すお手伝いができます。たとえば、以下のようなサポートが可能です。

目的
具体例
サポート内容
設定の場所を知りたい「VIのパスワード保護設定はどこ?」設定手順やメニュー階層を案内します。
ダイアログの呼び出し方「データタイプ変換ダイアログを開きたい」ショートカットやメニューの場所を説明します。
オプションの意味を知りたい「VIプロパティの『実行時にフロントパネルを閉じる』とは?」各オプションの意味や効果を解説します。
検索機能の活用「LabVIEWで関数をすぐに探したい」Nigelの「Search with Nigel」バーやLabVIEWの検索機能の使い方を案内します。
設定のベストプラクティス「プロジェクトの保存場所のおすすめは?」実務的なアドバイスや注意点を共有します。

具体的な質問例

  • 「DAQmxタスクの設定ダイアログはどこから開けますか?」
  • 「LabVIEWで既定の保存先フォルダを変更したい」
  • 「VIの説明文を編集するには?」
  • 「エラーハンドリングの設定はどこで行いますか?」

Nigelができること

  • 手順をステップごとに説明
  • 設定画面やダイアログの呼び出し方を案内
  • 設定項目の意味や違いを解説
  • LabVIEWのバージョンごとの違いも考慮
  • 「Search with Nigel」バーの活用方法も提案

ーーーーーー Nigel の回答終わり ーーーーーーーー

なるほど、LabVIEW で開発をしていて「こういう事ってどこで設定するの?」といった疑問などに対して教えてくれるってことですね。また設定についての質問も答えてくれる。LabVIEW の使い方について講師に聞く感じで教えてくれそうですね。

「Search with Nigel」バー とは?


回答の中でできた 「Search with Nigel」バー とは一体何か?聞いてみました。
「Search with Nigel」バー とはいったいどういうものですか?

ーーーーーー Nigel の回答 ーーーーーーーー

「Search with Nigel」バーは、LabVIEW 2025 Q3以降の環境に統合されたAI検索機能です。LabVIEWのツールバーやメニューから利用でき、LabVIEWの関数、VI、設定、ダイアログ、例題などを自然言語で検索できます。

主な特徴

機能内容
パレット・関数検索関数名や用途を入力すると、該当するVIやオブジェクトを一覧表示
例題検索「DAQmxの例」などと入力すると、関連するサンプルVIやプロジェクトを表示
設定・ダイアログ検索「エラーハンドリング設定」などのキーワードで、該当する設定画面や手順を案内
AIによる自然言語対応日本語や英語で質問でき、曖昧な表現でも意図を汲み取って検索結果を表示
Nigelチャット連携検索結果から直接Nigel AI Advisorに質問を送ることも可能


画面イメージ

  • 検索バーはLabVIEWのツールバー上に表示されます。
  • 検索語を入力すると、AIが関連する項目をドロップダウンで提案します。
  • 例:

使い方

  1. LabVIEWを起動し、ツールバーの「Search with Nigel」バーにキーワードを入力。
  2. 関数名、設定名、用途などを自然言語で入力可能。
  3. 検索結果から目的のVIや設定画面をすぐに開けます。

詳細は公式ガイドもご参照ください:
LabVIEW Nigel AI Advisor ユーザーマニュアル
How to Access the Nigel™ AI Advisor

 

ーーーーーー Nigel の回答終わり ーーーーーーーー

なるほど。詳しく説明してくれます。
Web で検索するより Nigel さんに聞いたほうが色々分かりやすいかもしれませんね。

気になる設定について聞いてみた

ではちょっと気になっている設定を聞いてみましょう。
LabVIEW アプリケーションのビルド時に設定するビルド前後の動作で VI を指定しますが、どういった場合にこの設定と VI を使うのですか?
弊社ではバージョンの更新に使用していることが多いこの機能ですが、他にはどんな使い方があるかなと思い、聞いてみました。

ーーーーーー Nigel の回答 ーーーーーーーー

LabVIEWアプリケーションのビルド時に「ビルド前後の動作」でVIを指定する機能は、ビルドプロセスの自動化やカスタマイズを目的としています。
この設定は「ビルド仕様」のプロパティで「ビルド前アクションVI」「ビルド後アクションVI」として指定できます。

どんな場合に使う?

タイミング使う目的・例
ビルド前- ソースコードの整合性チェック
- 設定ファイルの自動生成
- バージョン番号の自動更新
ビルド後- ビルド成果物のバックアップ
- 外部ツールへの通知や連携
- インストーラの自動作成
- テストの自動実行

具体的な利用シーン

  • ビルド前アクションVI
    例:アプリケーションのバージョン情報を自動で更新するVIを指定し、ビルド直前に実行する。
  • ビルド後アクションVI
    例:ビルドが完了したら成果物(EXEやインストーラ)を特定のフォルダにコピーするVIを指定する。

注意点

  • 指定するVIは「ダイアログを表示しない」「自動実行可能」な設計が望ましいです。
  • ビルドエラー時の挙動や、外部依存がある場合は事前にテストしましょう。

参考

LabVIEWの「ビルド仕様」プロパティで「ビルド前アクションVI」「ビルド後アクションVI」を設定できます。
もし具体的な設定手順やサンプルVIが必要なら、さらに詳しくご案内できます。
どんな自動化をしたいか、目的があれば教えてください!

ーーーーーー Nigel の回答終わり ーーーーーーーー

具体的な利用シーンは確かに良く使うケースかと思います。
ビルド前の処理としてのソースコードの整合性チェックというのはどうすればいいのかを聞いてみました。
ありがとう。回答の中にビルド前の処理としてのソースコードの整合性チェックというのがありますが、具体的な VI はどう作ればいいのでしょうか?

ーーーーーー Nigel の回答 ーーーーーーーー

ソースコードの整合性チェックを行う「ビルド前アクションVI」の具体的な作り方について説明します。


目的

  • ビルド前にプロジェクト内のVIがすべて「破損していない」「依存関係が解決されている」「保存済み」などを自動でチェックし、問題があれば警告やエラーを出す。

実装のポイント

機能実装方法注意点
VIの一覧取得プロジェクト参照を使い、すべてのVIを列挙プロジェクトファイル(.lvproj)を参照
VIの状態チェック「VI Server」機能でVIの状態(破損・未保存・依存関係)を取得VIを開く際は「開くだけ」で編集しない
エラー通知問題があればダイアログ表示やエラーコード返却ビルドを中断する場合は「error out」にエラーを返す

サンプル構成

1. プロジェクト参照を開く

  • Open Projectノードで.lvprojファイルを参照

2. すべてのVIを列挙

  • ProjectGet All VIsでVIリスト取得

3. 各VIの状態をチェック

  • Open VI ReferenceでVIを開く
  • VI Statusプロパティで破損・未保存・依存関係エラーを確認

4. 問題があればエラーを返す

  • 問題があればSimple Error HandlerDialogで通知
  • error out端子にエラーを返すことでビルドを中断可能

サンプルフロー(擬似コード)

1. プロジェクトファイルを開く
2. VIリストを取得
3. 各VIについて
    a. VI参照を開く
    b. 破損・未保存・依存関係エラーをチェック
    c. 問題があればエラーを記録
4. 問題があればダイアログ表示+error outにエラー返却
5. 正常なら終了

よくある注意点

  • ダイアログ表示は最小限に:ビルド自動化の場合、ダイアログが多いと手動対応が必要になるため、ログファイル出力もおすすめです。
  • 依存関係のチェック:サブVIやライブラリの参照切れも確認しましょう。
  • エラー返却error out端子にエラーを返すことで、ビルドプロセスが自動的に中断されます。

参考情報

LabVIEWの「VI Server」や「Application Control」パレットを活用します。
「Search with Nigel」バーで「VIの整合性チェック」や「VI Server」などで検索すると、関連する関数やサンプルが見つかります。


もし具体的なサンプルVI構成や、コード例が必要なら、さらに詳細を案内できます。
どんなチェック項目が必要か、要望があれば教えてください!

ーーーーーー Nigel の回答終わり ーーーーーーーー

なるほど。でも実際にはビルドすればわかるので自作する必要はあまりないかもしれませんが、作ることもできるのですね。


まとめ

LabVIEW には多くの設定項目があり、探すことも一苦労ですしどういう意図の設定なのか分からない場合も多いかと思います。
でも Nigel に聞くことで実際の例も示してくれますし、この機能は開発者にとっては非常に役に立つのではないでしょうか。










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