7年使用した相棒「OctoClock-G」 の調子がおかしくなりました。。。

こんにちはドルフィンシステムの笹生です。

今回ですが、複数台の USRP の同期などに使用していた USRP の開発には無くてはならないアクセサリの1つである OctoClock-G の調子がおかしくなってしまいました。2017年ごろ購入しており、かれこれ 7年近く使用している相棒のような存在ですが、電源も入れっぱなしにしていることが通常でしたので、もしかしたら経年劣化で故障したのかもしれません。

ちなみに OctoClock-G については以下の記事も参考になりますので是非。

弊社福島のブログ↓

【複数台USRP】クロック分配する際の必須デバイス、OctoClockの内部/外部クロックを切り替える時の注意

私の過去の記事↓

USRPと信号処理 FPGA の処理クロックを同期させる

オクトクロックを購入する際の注意ポイントについて

複数台の USRP を同期させてどうさせるための 10MHz リファレンスクロックと 1PPS 信号を生成する装置になります。(OctoClock 1台で USRP 8台まで対応、OctoClock を複数接続すればさらに多くの USRP を同期可能です。)

いつものように 2台の USRP を対向で納品に向けて開発に使用していたのですが、同期しているはずなのに非同期の様になぜか波形がずれていく現象が発生しまして、最初は 納品前に焦っている時にありがちな、FPGA とかソフトの修正で何かうっかりミスのようなことが原因でおかしくなったのかと思っていました。

ソースを見てもおかしいところは無かったのですが、ふと USRP のフロントパネルを見ると普段は明るく点灯しているはずの REF の LED の点灯具合が薄くなっていることに気が付きました。

「これはもしかしたら 10MHz リファレンスの大元がおかしいのではないか?」

ということで、オシロで確認をしたところ、やはりおかしいことが判明しました。


10MHz リファレンスのデューティーがおかしい

以下の図はオシロでのキャプチャした図ですが、このように10MHz のデューティーが変化してしまっていて、全くトグルしていない瞬間もありました。




8ポート出力する口があるので他のポートも調べましたが、どのポートも同じ状況でした。

試しに外部からファンクションジェネレータで 10MHz クロックと 1PPS を与えたところ無事に USRP も同期したので、どうもOctoClock の源信部分= GPSDO が故障したのではないかと推測しました。


この状況をある方に聞いたところ一度電源を抜いてある程度休ませてから復活したことがあるとのことだったので、やってみたのですが、うまく行きませんでした。。。。

GPSDO が壊れたのか確認のため移植して試してみた

そこで、別に所有している GPSDOなしの OctoClock に今回故障した OctoClock-G の GPSDO を移植してみることにしました。

写真の上が元の OctoClock-G (GPSDOつき)で、下がOctoClock (GPSDOなし)です。

OctoClock のふたを止めている20本のネジをそれぞれ外してみた状態です。

(これをすると保証外になるかもしれませんので自己責任でお願いします。)


写真上のOctoClock-Gから GPSDO を慎重に外します。(ピン折れ注意です)

これが外した GPSDO です。


見た目は故障しているかどうかは全くわかりませんね。


差し替えて OctoClock に電源を入れてみます。


結果としては移植したほうでもオシロの波形は同様にデューティーがおかしかったので、GPSDO が故障したことが確定的になりました。

まとめ

GPSDO が故障してしまいましたが、ひとまずファンクションジェネレータで生成した 10MHz と 1PPS を入力すれば OctoClock を使って USRP の同期はできるので、開発にはそれほど影響がなかったのが幸いでした。

いままで複数 USRP が同期して動作していたのに急に非同期のような動作になるようでしたら一度 OctoClock の出力を確認してみてください。



0 件のコメント :

コメントを投稿