オクトクロックを購入する際の注意ポイントについて

こんにちは、ドルフィンシステムの笹生です。

今回は、名称紛らわしくて間違って購入してしまうと全然機能が違ってしまう SDR 関連製品「オクトクロック (OctoClock) 」について購入時の注意ポイントを紹介します。

オクトクロックとは?

実は昨年、USRPを同期させるために OctoClock を紹介するこんな記事を書いておりました。

この記事の中でも機能についてさらっと書いてあるのですが、抜粋しますと

今回は外部に 10MHzのクロック源、特に弊社でお勧めしているのが
CDA-2990 OctoClock-G
(https://www.ni.com/ja-jp/shop/hardware/products/clock-distribution-device.html?modelId=139073 
の GPSDO付きのほう) 
(中略)
この CDA-2990 OctoClock-G は、10MHz、PPS を内部生成しつつ
最大 8分配まで分配できるものです。GPSアンテナをつなげれば GPS にも
同期できます。弊社でも複数 USRP を同期させたい場合など多いので重宝しています。
このような機能があり、これさえあれば同期させたい複数の USRP に対して 10MHz Ref、PPS渡せるので大変重宝します。
弊社でもいつも大活躍です。

ん?10MHz も PPS も出力されない?


さて、OctoClock-G はこのように大変便利なのですが、実は同じモデル番号の CDA-2990 で安いほうを買ってしまうと、そのまま(外部入力がない状態)では 10MHz も PPS も出力されないのです!
実は安いほうは「単純に外部入力の 10MHz、PPS を8分配するだけ」の製品なので、外部から 10MHz、PPS を与えてあげないとまったく機能しないのです。。。

モデル番号が同一でも機能はかなり異なるので注意


これ、紛らわしいですよね。モデル番号が同じで機能がこんなに違ってしまうとは。。。
GPSDO 付き=GPSを使って 10MHz、PPSを生成する
のは間違いないのですが、この GPSDO が無いからって、外部入力がないと何にも出力されないってことはなかなか気が付かないと思います。

これは知らないと間違えて購入してしまうことも当然かと思います。
まぁ 「クロック​分配​デバイス(Clock Distribution Device)」というカテゴリなのでもちろん間違ってはいないのですが、、、

便利なオクトクロックを選ぶなら、GPSDO付き一択だと思ってください!

間違って購入しても対応策はあります!

さて、GPSDO なしのオクトクロックを意図せず誤って購入してしまった場合、事後的に対応策が無いのかというと、「あります」

これは NI の方にも確認したので大丈夫だと思いますが、GPSDO を別途購入してオクトクロックの該当部分につければ、問題なく GPSDO 付きのものと同等になるそうです。
※ただし、このように改造した場合保証は効かなくなる可能性があると思いますので自己責任でお願いいたします。

該当 GPSDO は Ettus Research 社の「Board Mounted GPSDO (OCXO) Recommended for USRP X300/X310」になります。
(こちらの GPSDO も 2種類あるのでお間違え無いよう)

こちらのリンク先のページにも OCXO のほうの GPSDO を使っているとの情報がありました。

まとめ

オクトクロックは購入の際に間違えやすいので是非用途を確認して購入してください。
ただ、購入後間違えに気が付いても、後で GPSDO を購入して GPSDO付きのものと同等にできますので大丈夫です。

これに限らず似た名称で間違えて購入してしまうとかなり痛い目にあってしまうこともよくあると思いますので、また気が付いたら記事にしたいと思います。

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