ドルフィンシステム開発事例 (2) 2007年 : 伝搬モデル作成のためのリアルタイム伝搬環境計測装置の FPGA 部

 こんにちはドルフィンシステムの笹生です。

「ドルフィンシステム開発事例」シリーズ(2) として今回は「2007年 : 伝搬モデル作成のためのリアルタイム伝搬環境計測装置の FPGA 部」の事例を紹介します。このプロジェクトも弊社立ち上げの時にお話を頂いた、大変ありがたいお仕事でした。

(ちなみにトップの画像は AI (DALL-E3) が生成した「電波伝搬環境」のイメージだそうです。)

伝搬モデル作成のためのリアルタイム伝搬環境計測装置の FPGA 部

長い見出しですが、所謂「サウンダ」と呼ばれる装置なのですが、その内のリアルタイム OFDM 信号処理部分の FPGA での実装を主に担当させていただきました。
当時は現在の LTE に相当する 4G に向けた広帯域 OFDM の無線通信の研究が盛んにおこなわれておりました。 (2007年頃は 3.5G HSDPA などがリリースされてきた頃でしょうか。)

もちろんここで内容詳細をお伝えはできないのですが、このお仕事を通して当時貴重な OFDM 送受信に関しての物理層の FPGA 実装の経験をさせていただくことができました。

このプロジェクトは非常に難しく、電波伝搬という物理現象を正確に計測する必要があるため、設計・実装やパラメータの調整に非常に苦労をしました。その為色々とご迷惑もおかけしましたが、苦労をさせていただいた結果、今日の FPGA 信号処理のドルフィンシステムとして存続しているのだと思います。

そしてこのプロジェクトは毎年アップデートを重ねて、弊社立ち上げの 2007年から2013 年まで足掛け 6年間もお手伝いをさせていただきました。

当時の装置は Compact PCI のラックに登載している FPGA ボードへの実装でした。デバッグのために自作で FPGA レジスタに連続アクセスする制御ソフトも開発したりしていました。現在もそうですが、FPGA、信号処理関連は笹生、制御ソフトウェア他全般は福島で分担しており、開発スタイルは当時から割と確立されていたと思います。

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