こんにちはドルフィンシステムの笹生です。
前回から2回にわたって「USRP-2954 の GPIO から 16ch RF スイッチを "時間確定的" に切り替える」ということを解説していきます。今回が後編です。
使用イメージとしては、信号のフレーム時間に同期してアンテナを切り替えて送信 or 受信を行うようなすごくシビアなタイミングで切り替えたい場合に、スイッチの切り替えを FPGA から時間確定的に行いたい用途を想定します。
方針については前回の前編をご覧いただき、今回は実際にケーブルの作成とUSRP FPGA のポイントを解説したいと思います。
ケーブル作成に用意したもの
USRP 側は D-Sub 15 ピン、スイッチ側は D-Sub 9ピンになります。
今回はあまり専門的な道具を用いなくても簡単に作成できる部材を選定してみました。
購入した部材
・フラットリボンケーブル 20pin 2m(販売サイト例)
・D-Sub 9ピンの端子台タイプ(販売サイト例)
・D-Sub 15 ピンの端子台タイプ(販売サイト例)
作成に使用した道具
・ワイヤストリッパー
・精密ドライバー(ー 2.0mm)
・ハサミ、メジャー
・導通チェックのためのテスター
準備が出来たら作成開始です。
ケーブル作成開始
①ケーブルを好みの長さにカット(今回は1m)
フラットリボンケーブルを 10ピン分割いて、メジャーで1m を測って、ハサミで切断します。
厳密に等長配線はしなくても良いと思います。
10ピン使用する理由は、D-Sub9ピン + GND の接続のためです。
②ワイヤストリッパーで先端を剝いておきます
ケーブルの両端を少し1本ずつ割いて、ワイヤストリッパーで 3mmほど剥いておきます。
③D-Sub9 ピン側の端子台とリボンケーブルを接続します。
端子台部分は黒い外側のケースから外せますので、外した状態でケーブルを接続していきます。まずは精密ドライバで端子のねじを全て緩めておきます。
端子台に挟んだら、精密ドライバーでキッチリ締め込みます。
前回の結線図からD-Sub9ピンの端子台には以下の様に接続します。
素直にぐるっと接続した感じです。
ケースに戻して、ケーブルを付属の留め具で押さえます。
テスターで導通チェックをしておきます。
導通 OK なら付属の留めねじをつけてふたを閉じます。
スイッチに接続してみました。
④ D-Sub 15ピン側を接続します。
同様に 15ピン側も作成します。
手順は基本的に同じです。
ただ素直にぐるっと付けた D-Sub9 と違ってやや接続しにくいと思います。
ケースに戻して付属の留め具で止めて、留めねじをつけて完成です。
こちらも導通チェックをしておきます。
完成したケーブルです。
USRP ソフトウェアの改造
ケーブルが完成したので、実際に制御したいと思います。
今回、時間確定的に制御したいということで、USRP-2954 の FPGA から制御を行いたいと思います。
基本的には LabVIEW FPGA を使って USRP IDL プロジェクトでの FPGA のほうを修正します。
とソフトをすべて解説していくとそれだけでまた大変なので、ポイントだけ。
SCTL というタイミングループで、GPIO のピンに対応する AUX I/O 0 ~ 4 までを制御することでスイッチを制御できます。
またマッピングが数値のビットに対応しているので、この例では 整数をホストからもらって、そのビットをピンに対応させるだけです。
これをFPGA でカウンタなどで切り替えれば時間確定的に制御することができます。
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