複数 USRP-RIO の同期方法のご紹介(3)

こんにちはドルフィンシステムの笹生です。

今回も USRP-RIO の同期のお話で、

同期方法② 「OctoClock (-Gでないもの)と 6674T を使った同期、ただしマスターの USRP 出力がいらない方法」

という内容でお送りしたいと思います。

さてこの OctoClock とはどういうものかについては以下の記事を参考にしてください。

-G ありと -Gなしでは異なりまして、弊社のおすすめは基本 -Gありです

オクトクロックを購入する際の注意ポイントについて

と 弊社は -G の OctoClock 推奨ですが、今回は -Gなしでの同期方法です。

この -G がない OctoClock は、1対8 の分配器のような構造になっています。

-G では OctoClock-G 単体で 10MHz クロック、1PPS は出力できるのですが、-G なしでは、外部にソースとなる発生源を用意して 10MHz リファレンスクロックと 1PPS を入力しないことには出力されません。

そこで10M-Ref と 1PPS の発生源を用意するわけですが、ここでは NI社も推奨の PXIe-6674T を使います。

結線方法

10MHz リファレンスクロックとしてマスターとなる 6674T の Clk Out から OctoClock の EXT 10MHz INPUT に SMA ケーブルで接続します。

1PPS として、マスターとなる 6674T の PFI 0 から OctoClock の EXT PPS INPUT に SMA ケーブルで接続します。

複数 USRP と OctoClock の接続は前回同様で 10MHz Ref SMA 出力、PPS トリガ SMA出力をそれぞれを各 USRP-RIO 背面の Ref IN、PPS TRIG In に SMA ケーブルで接続すれば物理的な同期のための結線は完了します。


NI データシートより

あとは"NI-USRP Simple Streaming" サンプルプロジェクトを工夫します。

プラス 6674T のルーティングの VI を作成します。

こちらに関しては次回解説したいと思います。

NI 社推奨方法との違いについて

実は用意するハードウェア構成自体は NI 社推奨構成と基本同一です。

NI 社の構成では、上記接続のほかに、マスターとなる USRP の PPS OUT を 6674T の PFI の入力に入れることが必須です。

また"NI-USRP Muliti-device Synchronized Simple Streaming" サンプルプロジェクトに対応していて、"NI-USRP Simple Streaming" サンプルプロジェクトは対応していません。

弊社としては"NI-USRP Simple Streaming" サンプルプロジェクトをベースに複数 USRP 対応のアプリを作成することが多いのもあり、この方法を考案しました。

実は色々と難儀なんです、、、そのあたりについてはまた。




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