こんにちはドルフィンシステムの笹生です。
本日は先日2つのイベントに参加させていただきましたのでその参加レポートをお届けしたいと思います。
1つ目は 8/29 に行われた「業界横断型高周波無線交流会」という日本電計様、日本NI様のイベントで、2つ目は 9/9 に行われた 日本NI様主催でなんと7年ぶりに復活した「NI Days 2025」です。
参加の機会を頂きましてこの場を借りて御礼申し上げます。
また RF キャプチャ・プレイバックのホームページもリニューアルされましたので是非リンクから見ていただけると幸いです。(SDR フェージングシミュレータも近日更新をする予定です)
業界横断型高周波無線交流会
インターフェース様がレポート記事を書かれておりました。
2025/8/29 (金) に日本電計様の本社で日本 NI 様と共催で「業界横断型高周波無線交流会」というイベントが開催されました。
弊社は、そのうちの 2枠で登壇させていただきました。
① USRP セッション 航空宇宙・防衛向け事例 講師:ドルフィンシステム笹生
ここでは、弊社が USRP を用いた事例の紹介として、宇宙分野での事例を3つ紹介をさせていただきました。
事例1: USRP 超小型テレメータ受信機
従来は巨大な地上局がなければ不可能だった受信が、USRPを用いることで小型機材だけで実現できた」ことを、実際のカナダでのイプシロンロケットでのテレメータ信号受信成功例を通じて紹介しました。
事例2:USRP搭載ドローンによる長距離伝搬測定
ロケットの無線システム設計では、通信試験を繰り返すことが難しいため、電波伝搬を正確に把握することが重要でした。内之浦射点〜種子島地上局の70km伝搬路において、ドローンに搭載したUSRPで3次元の受信電力分布を測定し、モデルと比較評価した事例を紹介しました。
事例3:水星磁気圏探査機「みお」からの信号受信
水星磁気圏探査機「みお」(BepiColombo/日本名:みお)において、メインプローブ等展開前の重要なフェーズで信号の受信にUSRPが採用された背景と意義を説明しました。深宇宙探査という最先端の場面でも、USRPの柔軟性が活躍していることを紹介しました。
② VST セッション:USRPとの違い、VSTの強みとは?講師:ドルフィンシステム福島
ここでは、VST と USRP の違いと、VST の強み、弱みなどについて分かりやすく解説しました。
またVST の事例も3つ紹介しました。
VSTとは?
Vector Signal Tranciever (SG とSA)
小さいけれども測定器
任意信号発生, スペクトラムアナライザ, IQ受信機としても使える。PXIシャーシに挿入し使用する
USRP とは?
Ettus Researchが開発しているソフトウェア無線機。SDR業界のデファクト。Ettus はEmersonの子会社。
PCとイーサネットやPXI、USBバスで接続する。LabVIEW やPython, C++で制御する。
事例: JAXA様
PXI 製品により、ロケットからのRF 信号の長時間記録と再生に成功
事例2 : 情報通信研究機構様
無人飛行機用制御回線における無線通信技術仕様の策定に向けて、小型プロペラ機に搭載可能な無線計測システムをPXIベースで構築
VSTとRFスイッチ、タイミングモジュールの組み合わせ
事例3:自動車関連メーカー
車載環境でイベント発生時に自動収録
業界横断型ということで、幅広い業界の方々がオンライン・オフラインで参加されたようでうす。交流会でも様々なご意見を頂けましてこうした交流会ももっと活発になっていけたらと思います。我々も積極的に参加して皆様のお役に立てるよう情報をアップデート、発信していきたいと思います。
NI Days 2025
続いては、2025/09/09 に開催された NI Days 2025 です。
なんと7年ぶりに復活開催となりました。
弊社が最初に出展をさせていただいたのが NI Days 2013 だったような記憶で、それから 2018までは毎年出していたと思います。
2019 年以降は NI の体制も変わったり、しばらくコロナの影響も大きかったと思いますが、久方ぶりの NI Days 2025 は非常にエキサイティングだったと思います。
弊社は基本的な展示としては毎度おなじみ
・ 最新の RF キャプチャプレイバックシステム (USRP N310使用!)
・SDR フェージングシミュレータ
の2本を展示しておりました。
ただ、今回の NI Days 2025 での JAXA 砂見様のご講演に合わせまして、7月の SPEXA で展示をして、「業界横断型高周波無線交流会」では事例紹介した、USRP 超小型テレメータ受信機を SDR フェージングシミュレータのシステムから切り替えて展示もしておりました。
このように瞬時に処理内容、機能をソフトウェア的に切り替えられるのは SDR の強みですね。
NI の最近の情報でも ADG (航空宇宙・防衛・政府)の分野が伸びているとの事でしたが、NI Days 2025 でも弊社のブースに立ち寄られてお話をさせていただいたお客様はそうした分野の方が多く、業界そのものが大変活発になっているなぁと肌で感じました。
まとめ
日本 NI 様がこうしたイベントを活発に行っていただいて、また弊社にお声をかけてくださって参加できたことに深く感謝いたします。
弊社としましても積極的にイベントなどに参加をし、SDR、USRP、VST などのソフトウェア無線開発と言えばドルフィンシステムとこれまで以上に認知されるように研鑽して参りたいと思います。
0 件のコメント :
コメントを投稿