LabVIEW FPGA コンパイルクラウドサービスを使ってみた






こんにちは、ドルフィンシステムの笹生です。
早いもので 5月も最終週になりました。
先週末から急に猛暑になってしまいましたが、明日以降は落ち着くようです。こうも天候が極端だと体調崩しがちなので気を付けたいと思います。

ところで今週末はワイヤレスジャパン2019/ワイヤレスIoT EXPO 2019/ ワイヤレステクノロジーパーク2019 ですね。
いよいよ5Gの到来ということでどんなすごい発表や展示があるのかワクワクしますね。
私も時間を作って見学したいと思います。
ワイヤレスジャパン 2019/ ワイヤレスIoT EXPO 2019
http://www8.ric.co.jp/expo/wj/
ワイヤレステクノロジーパーク2019 (WTP2019)
https://www.wt-park.com/2019/index.html

さて本日のメールニュースは、LabVIEW FPGA の開発で便利な LabVIEW FPGA コンパイルクラウドサービスについてです。

NI LabVIEW FPGA コンパイルクラウドサービスとは?

詳しい説明はこちらをご覧ください。(英語)
http://www.ni.com/product-documentation/52328/en/

簡単に言ってしまえば、いつでも、どこでも、インターネット環境があれば LabVIEW FPGA のコンパイルをクラウド上で行ってくれるサービスです。(そのまんまですね...)

通常は自分の PC(や、開発用の PC) に LabVIEW の開発環境をインストールし、一緒に提供される FPGA のコンパイラ(Xilinx のコンパイラ) もインストールして FPGA の開発をします。
PC のスペックが十分に高い、とかコンパイル時にはほかの作業はしない、とかであればこれでもよいのですが、FPGA のコンパイル時間は非常に長いうえに CPUやメモリをかなり消費してしまうので、外部のサーバーなどでコンパイルを肩代わりしてくれると他の作業ができて非常に助かります。
しかも、ローカルのPCではデフォルト 1つしかコンパイルを走らせることができませんがクラウドでは複数 FPGA プロジェクトのコンパイルジョブを投げられるので効率的です。

弊社では既に社内に LabVIEW FPGA 専用のコンパイルサーバーを立てていまして、そのためにスペックの高い マシンを用意して作業効率を上げています。
ただ社内の LabVIEW FPGA コンパイルサーバーは社内のネットワークでのみ使用ができるので、例えば客先の現場でコンパイルしたい場合には使えません。
しかし、LabVIEW FPGA コンパイルクラウドサービス を使うと極端ですが例えばこんなことができちゃいます。

会社でコンパイルを仕掛ける-コンパイルクラウドサービスでコンパイル開始

現場への移動(ノートPCはいったん落とす)-コンパイルクラウドサービスではコンパイル中

現場に到着-コンパイルクラウドサービスでは FPGA コンパイル終了

ノートPCを起動し現場で最新の FPGA にアップデート可能

このようなケースは稀かもしれませんが、どこにいても、コンパイル中 PC の電源を落としていても、パワフルなコンパイル環境を手に入れることができるのは心強いです。

どのくらいの性能なのかコンパイル時間の比較してみた

いったいどのくらいの性能なのか、同じサンプルプログラムで弊社コンパイルサーバーと比較してみました。
(サンプルは USRP-RIO の Simple Streaming です)
●コンパイルクラウドサービスでのコンパイル結果 (41:58)












●弊社コンパイルサーバーのコンパイル結果(32:37)













全体的に弊社の社内コンパイルサーバーの方が若干コンパイル時間が短かったのですが、クラウドでのコンパイルも十分に速いです。(弊社コンパイルサーバーは結構投資して性能面は非常に高いので。。。)
このパワーをどこにいても享受できるのは非常にありがたいサービスですね!

こんなケースでは使えない?

このようにかなり便利なサービスなのですが、特定のケースではコンパイルができないようです。それは有償 IP を使っている場合です。

まだ調査不足なのでもしかするとコンパイルする方法があるのかもしれませんが、Xilinx のコンパイラ (Vivado等)で別途有償の IP ライセンスが必要なものを FPGA プロジェクトで使っている場合は、コンパイルクラウドサービスではコンパイルできないようです。実際弊社で有償 IP を使っている FPGA プロジェクトはクラウドでのコンパイルは途中まで進みエラーしました。

当然と言えば当然なのですが、有償 IP を使うときにはコンパイラ(Vivado等)のライセンスマネージャに別途取得した有償 IP のライセンスを認識させる必要があるためです。ローカルの PC や、社内のコンパイルサーバーでは追加でライセンスファイルを認識させられますが、コンパイルクラウドサービスでは適用できないからです。

ただ有償IPを使うケースはそれほど多くないので、通常は問題にならないと思います。

まとめ

今回は LabVIEW FPGA の開発に便利なコンパイルクラウドサービスを紹介しました。
このサービスを使えばいつでもどこでもコンパイルを投げられるかなり便利なサービスです。
有償 IP コアを使う場合は残念ながらクラウドは使用できませんが、通常はあまり有償IPは使わないので問題はないでしょう。











































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