Xilinx RFSoC 評価ボードを深堀り(5)-ZCU216 RF 評価ツール のOSイメージ


こんにちはドルフィンシステムの笹生です。

さて今回は少し間が空いてしまいましたが、RFSoC について深堀りに戻ってみようかなと思います。(今回も深堀りになっていないですが。。。いずれはディープな感じになると思っています。。。)

RFSoC なのだからプロセッサ側も重要

そもそもの RFSoC という名称は

RF + FPGA + ARMマルチプロセッサ => RF + MPSoC => RFSoC

ですから、この構成からもわかるように、ほとんどソフトウェア無線器そのものと言ってもいいかもしれません。であれば、FPGA だけでなく当然プロセッサ側の要素もかなり重要になってきます。


前回まではサンプルでもFPGA 側についてを見てみましたが、今回はプロセッサ側、OS について調査していきたいと思います。


RFSoC ボードで電源入れたら SDカードからブートして OS が走るイメージを作りたい!


電源入れたら勝手にOSが走れば、スタンドアローンでも動かせそうですし、外部からターミナルで入って色々パラメータいじったりすることもできるのでとても便利ですよね。

その為にはどうすべきか調べた結果、これまでのZynq MPSoCと同様のようなので、Xilinx 本家の Zynq MPSoC のドキュメント(UG1209、UG1144) を参考にして勉強を始めました。


また、こちらのブログなども参考にしてみました。

https://sweetcafe.jp/?*20210103-000000

https://marsee101.blog.fc2.com/blog-category-142.html


ポイントは PetaLinux ツールという環境を Ubuntu等の上で構築して、SDイメージを作成するらしいです。


FPGA の部屋さんのブログでは Docker コンテナの Ubuntu に構築を試みているようでしたので、私も以下の2つのパターンで PetaLinux ツール環境をインストールしてみようと試みました!

・Virtual Machine (Oracle Virtual Box)での Ubuntu 18.04 への PetaLinux 2021.1 のインストール

・Docker での Ubuntu 18.04 への PetaLinux 2021.1 のインストール


見ていると Docker での Ubuntu に PetaLinux を入れるのはすごく便利そうに思いチャレンジしてみました。


結論1:VM上の Ubuntu 18.04 デスクトップで PetaLinuxツールの環境構築はできた!

結論2:Docker コンテナ上の Ubuntu 18.04 ではPetaLinuxツールの環境構築は "私には" できませんでした!


細かい手順などのところは割愛しますが、結論としては VM Ubuntu は OKで、Docker ではダメでした。Docker の Ubuntuでも恐らくできるのだとは思っていますが、私の知識・経験不足だと思っています。私個人としては、VMでのほうがわかりやすくて簡単でしたね。


ユーザーガイドがちょっと不親切???

これは私の経験不足とは違うのですが、そもそものユーザーガイドの記述が間違っていたり、わかりにくくて今回色々とはまりました。

セットアップ方法について、PDF で提供されている UG1144 (最新 v2021.1 英語版) に書いてあるのですが、PetaLinux をインストールする前提として必要なパッケージについては リリースノートを見ろと書いてありました。

またその PDF にはリリースノートのリンクが張ってあるのですが、リリースノートの URL の番号が間違っていて、 404 Not Found になってしまいます。


このリンク "https://www.xilinx.com/support/answers/76256.html" をクリックすると、


このようになります。。。

まずここではまりました。

本来のページは 76256 ではなく、76526 のようです。正しくはこちらのリンクなのです。"https://www.xilinx.com/support/answers/76526.html"

クリックするとこのリリースノートが開きまして、こちらのページを参照します。



さらに困ったことに、このページには必要なパッケージリストは直接記載されていなくてこのページのアタッチメントにあるエクセルシートに書いてあるということに気が付くまで結構時間がかかってしまいました。


最初からに古いバージョンの日本語版の PDF を見ていればよかったのですが、古いバージョンの日本語ドキュメントにはちゃんとリリースノートのアタッチメントのエクセルシートにパッケージのインストールコマンドがある、ということが書いてありました。(なぜ v2021.1 のドキュメントにはこの説明が消えてしまっているのかわかりませんが。。。)

まとめ

深堀というより苦労話になってしまいました。

Docker が思ったより私には敷居が高かったですね。ただコンテナの概念は面白いと思うので、また機会があれば Docker ももう少し勉強してみようと思います。

0 件のコメント :

コメントを投稿