こんにちは
ドルフィンシステムの笹生です。
本日は、最新の NI FPGA ボードシリーズ FlexRIO の PXIe-791X のサンプルについてです。
実はこのシリーズの FPGA ボードについて調査をしていたのですが、そのサンプルの FPGA がコンパイルエラーになってしまいました。
結論としては、LabVIEW 2017 SP1 では新規プロジェクトを作成し、サンプルのプログラムを移植すれば FPGA のコンパイルは成功しました。
LabVIEW 2018 ではサンプルのまま FPGA をコンパイルしても問題ないようです。
PXIe-791X FlexRIO コプロセッサモジュール
今回調査した PXIe-791X (PXIe-7911, PXIe-7912, PXIe-7915) は NI ホームページでは以下の様に紹介されています。
「PXI FlexRIOコプロセッサモジュールは高性能FPGAを搭載しており、PXIシステムに信号処理機能を追加します。これらのモジュールはXilinxの最新FPGA、PCI Expressなどのストリーミング技術、およびNIピアツーピアストリーミングのメリットを活用して、バックプレーン経由でその他のモジュールとの高帯域幅のデータ通信を実現します。PXIベクトル信号トランシーバといった別のPXIデバイスと組み合わせると、複雑なアルゴリズムのリアルタイム実行に必要なFPGAリソースを追加できます。」
https://www.ni.com/ja-jp/shop/select/pxi-flexrio-coprocessor-module
弊社のように無線信号処理を実装するとき、システムにこのような FPGA モジュールを追加して、アルゴリズムの追加を行うことがあります。
ちなみに、開発環境の必要な条件は以下の様になります。
・LabVIEW 2017 SP1 以降
・LabVIEW FPGA 2017 SP1 以降
・FlexRIO 18.1.1 ドライバ
サンプルの FPGA がコンパイルエラー
まずは環境として LabVIEW 2017 SP1 、LabVIEW FPGA 2017 SP1、FlexRIO 18.1.1 のドライバをインストールしました。
その後サンプルを見つけるためにサンプルの検索で、デバイスを PXIe-7915 に限定して検索をしたところ「PXIe-791X Getting Started.lvproj」を見つけました。
サンプルのプロジェクトをコピーして、開き、FPGA のビルド仕様からビルド(コンパイル) をしたところ、中間ファイル生成の時に以下の様なエラーがでてしまいました。
日本NI のサポートに連絡
まず、日本 NI のサポートに連絡をしました。こういったときにサポートは大変心強いです。私の環境などが良くないかもしれないとも思っていたのですが、サポートの方の環境でも同様に再現したようで、対処法を一緒に考えてくださいました。
まず、先ほどのコード生成エラーでは、以下の様に対処することで先に進むことができました。
1.サンプルプロジェクト内の「Rounting (Host Control v1)」を右クリック
し、プロパティを選択。
2.Routing PropertiesダイアログのGeneralカテゴリにおいて、
右側コーナーある更新ボタンをクリックし、再スキャンする。
しかし、今度はコンパイルが進んでいくとシンセサイズの時にエラーが発生してしまいました。
こちらも、サポートの方の環境で再現されたようでした。
ただ、LabVIEW 12017 SP1 で起きる現象で、LabVIEW 2018 の環境では特に問題なくコンパイルできるようでした。
新規プロジェクトを作成し、サンプルのファイルをコピーしてみる
結局、新規にプロジェクトを作成しサンプルのファイルをコピーした場合は問題なく FPGA のコンパイルができました。
まとめ
PXIe-791X のサンプルプロジェクト「PXIe-791X Getting Started.lvproj」は、LabVIEW 2017 SP1 ではそのまま使用できないので一旦新規プロジェクトにコピーすることで解決しました。
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