LabVIEW FPGA での有償 IP コアを使うには


こんにちは、ドルフィンシステムの笹生です。

さて、本日は LabVIEW FPGA で有償 IP コアを使うには」どうしたらよいかを解説したいと思います。


有償 IP コアとは?


有償 IP コアとは、そのまんまですが、使用するためのライセンスを有償で取得する必要がある IP コアのことです。またここで使い方を解説する有償 IP コアは Xilinx社の提供する有償 IP コアとします。
LabVIEW FPGA では、ライセンスを取得しなくてもフリーで使用できる関数の無償 IPコアも多いのですが、複雑なアルゴリズムなどは有償の IP コアとして提供されています。
LabVIEW FPGA で使用可能な Xilinx IP のリストは以下でご覧になれます。(列挙されているだけなので有償・無償の区別はここには掲載されていません。)


有償 IP コアを LabVIEW FPGA パレットから選択してみます。
(この例では 3GPP LTE Turbo Encoder)


Xilinx IP の中には、有償、無償がありますが、ヘルプにて Need License : Yes になっているものは有償 IP コアです。


ライセンスを取得するということはどういうこと?

ライセンスを取得するということは、最終的に FPGA で有償 IP コアをコンパイルできるようにすることです。そのためにはライセンスファイルを購入・発行してもらい、開発環境にそのライセンスファイルを正しく認識させる操作が必要です。
有償 IP コアの場合、基本的にはライセンスを Xilinx 社の代理店から購入することになります。
日本の Xilinx 代理店はこちら↓

見積りを取っていただければわかると思いますが有償 IP コアは高額なものも多いので、最初は期間が限定されている評価ライセンスを取得して本当に使用できるのか確認をしたほうが良いと思います。
評価ライセンスでも、正規のライセンスでも、ライセンスファイルの適用の方法は同じです。

ライセンスファイルは通常メールで送付されます。*.lic という拡張子のファイルです。

またライセンス形態として
・サイトライセンス
・プロジェクトライセンス
のようにいくつか種類があります。
使用できる範囲や条件が異なりますので、ライセンス形態についても詳細は代理店の方に確認をしておいてください。

ライセンスファイルの適用方法

さてライセンスファイル (*.lic ファイル) が無事に Xilinx または代理店からメール等で送られてきましたら、ライセンスファイルを適用させましょう。

弊社の場合は、Xilinx.lic というファイル名でメールで Xilinx 社から送られてきました。
メールにはライセンスのインストール方法などが丁寧に書いてありますが、これは通常の Xilinx 社の開発環境である Vivado への適用方法なので、LabVIEW FPGA 用の説明ではありません。

LabVIEW FPGA での適用方法はこちらに説明があります↓
ここに書いてあるように、
”C:\NIFPGA\programs\Vivado17_2\data\ip\core_license”
(ここで Vivado17_2 の数字は LabVIEW FPGA でインストールしたバージョンによって異なります)
のフォルダにメールで送られてきた Xilinx.lic をリネームしてコピーします。
元々、該当パスに Xilinx.lic ファイルがあるため上書きしないように名前を変えてコピーしてください。
後は通常通り有償 IP を用いて FPGA 開発をし、コンパイルを行ってください。

ライセンス適用前では以下のように有償 IP コアのパラメータなどは変更できず、使用できません。


しかしライセンス(今回は評価ライセンス)を適用すると以下のようになり、編集や使用が可能になります。



まとめ

有償 IP を使うためには代理店様とのやり取りがあるなど、多少の手間と期間、それなりに高額な費用が掛かります。
しかし自身で同様の IP を作成したりデバッグする手間を考えたら利用したほうが良いと思いますので状況に応じて積極的に利用したいですね。



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